こんにちは!
本日は、CA達の行う、国内線の“事前学習“について、お話ししていきたいと思います。
飛行機を利用された方にとって、
実際、CAとの接点は少なく、
見ている限りただただ荷物棚を閉めたり、ジュースや食事を配ったり、ときにはちょっと厳しくお客様に案内をしたり…
そんなような存在に感じる方がほとんどかと思いますが、
実はCAは、自宅や早めに会社に来たりして、
お客様のために、
あるいは先輩に叱られないために、
以下でお伝えする事前勉強を行なっています。
CAは影の努力家。
ではまいりましょう!
国内線の事前学習ってなにやるの?
大きく分けて以下の6つです。
フライトの概要
フライトタイムはどれくらいか、
使用する飛行機の種類は何か、
出発もしくは到着するゲートはどこか、
お客様が貯めることのできるマイルはどれくらいか、
などですね。
CAは1日2〜4便、いろいろなところに向かいますので、それぞれのフライトについて調べる必要があります。
安全について
ANAもJALも、入社してから、飛行機の資格を5〜7種類取得します。
飛行機によって、
緊急事態の時の手順、ドアの開け方、気をつけるべき点など、すべて細かく違ってきます。
マニュアルでいうと、一つの飛行機で30〜40ページくらい。
それらを、慣れない頃は乗務前に見直さなくてはいけません。
あとは時期により、お子様が多く乗ってらっしゃったり、修学旅行のお客様がいらしたり。
お子様にすべきプラスアルファの安全に関する案内や、CAとして気をつけるべきポイントを予習したりします。
サービスについて
国内線のサービスは、ANAもJALも基本体系は「飲み物→機内販売」ですが、フライトタイムによりその内容が細かく変わっていくんですね。
こちらの記事→ANAとJALのCA 国内線サービスの違いを徹底比較。【羽田✈︎沖縄】
で沖縄線のサービスについて触れていますが、
その中でお伝えしているANAの「リゾット」は、
たとえば羽田⇆伊丹では提供がなく、また、JALはこの区間では日本茶(温)の提供がありません。
こんな感じで、“その日どこを飛ぶか“によって、“何を提供するか“というアイテムが変わっていく。
なので、それらをCA達はフライトの前、都度マニュアル(iPad)で確認し、把握しておきます。
また担当するのが上位クラス(ANA→プレミアムクラス、JAL→ファーストクラス)であれば、お食事やお酒の内容を暗記したり、などの予習も必要になってきます。
また、時期によりさまざまなキャンペーンを行うことがあり、わかりやすいところだと、機材でしょうか。
ANAだと“ピカチュウジェット“や、JALだと“2020オリンピック塗装機“などにランダムに乗務することがある。
その場合、コップやヘッドレストカバーが限定の柄であったりして、マニアな方はわざわざお乗りになることも。
今日どういった機材に乗り、そこでお客様にどのような付加価値を提供できるか、そういったタイムリーなサービスについてのマニュアルも日々チェックして、フライトに備えます。
路線特徴
一口に“国内線“といっても、その路線によって、お客様の客層、県民性などがまるで違います。
これはミモがCAになってとても驚いたことの一つなのですが、
「〜県は土地柄こういうアイテムが生活に必要で、機内販売の〜が売れやすい」とか、
「平日の大阪路線はサラリーマンの方がほとんどなので、こういったリクエストが多く〜」とか、
「〜県の方はあまり要求を口にされないから自分からキャッチしにいく」とか、
全員が全員そうではありませんが、
路線ごとになんとなく雰囲気があり、気をつけるべきポイントが変わってくるんですね。
そういったことを(ほぼ経験からですが)過去のフライトを振り返ったり、先輩からのアドバイスを思い出したりなんだりしてメモにしておき、
お客様に言われる前に動けるよう、よりお客様に寄り添えるよう、準備をします。
お客様に聞かれそうなこと
これはプラスアルファですが…
お客様との接点を大切にし、その後の感動につなげるためにも、「お客様から質問が来そうなこと」を事前に調べたり。
たとえば、有名な観光地や、名物、おすすめのお土産、レストランなど、
一度フライトでステイしていれば、空港に遊びに行ったりして、自分が経験しよく知っている場合が多いですが、
その機会がまだない新人の頃は、先輩方から聞いたり、ちゃちゃっとネットで調べてメモをしておいたり。
あとは、航路を調べておいて、窓の右と左、どちらから富士山が見えるか、などを把握しておいたりもします。路線によっては、飛行する高度が低く、天気さえ良ければとっても綺麗に見えるんですよ。
自分のポジションについての予習
CAは、フライトごとに「ポジション」(=役割、担当)が割り振られます。
安全の案内をしたり、ジュースを配る以外に、一人一人のCAに割り当てられた仕事があるんですね。
皆さんもご存知のところでいうと、「ギャレー担当」(=キッチン担当。ドリンクカートの上の温かい飲み物を作ったりする)とかですね。
それ以外にも、機内販売のお財布担当や、アナウンス担当などがあります。
機内販売のお財布担当は、お金を扱いお客様にも会社にも迷惑をかけてしまうので責任重大ですし、
アナウンスなどは、路線によって言わなければいけないことが変わってきたりするので、予習がとても大切です。
またこれらの担当も、フライトごとに変わりますので、
「アナウンス、1か月ぶりだ!」
とかにもなりうるんです。
さいごに
本日は、CA達の行う、国内線の“事前学習“について、お話ししていきました。
なんだかもっとあった気がするのですが、
忘れてしまった。
もっとあれば教えてください。
こんな感じで、CAの仕事はルーティンワークではあるものの、
時流に乗って、新しいサービスが組み込まれたり、
フライト先によって心構えも変わったりします。
なのでなかなか、慣れるようで慣れない。
CAという職業は、一見浅く見えて、奥が深くもあるかな、と思います。
なので就職活動の面接でも、入社後も、コツコツ努力家タイプ、好まれます。
次回の記事で国際線バージョンもお伝えします。
以上です!
またお会いできますように。