こんにちは!
本日は、2020/4月から導入されたJALのCAの、新制服について、旧制服と比較しお話ししていきたいと思います。
こちらの記事→ANAとJALのCA 制服と、身だしなみ規定を徹底比較。【どちらが厳しい?】
でもちらっとお話ししていますが、
前制服は約7年間、ひとつの象徴として愛され、
とてもJALさんらしい制服でしたが、
個人的には、新しい制服は良い意味でJALさんらしくない…!
ですが新制服にも毎度のことながらしっかりとJALの想いが込められておりますので、
本日はそれらを見ていきたいと思います。
ではまいりましょう!
JALのCA 旧制服についてざっくりと。
JAL公式HPより引用
コンセプト
コンセプトは「視認性の高さの実現、清楚で上質なデザイン、挑戦のスピリット、コスト削減」。
そして制服をとおし、「JAL」「鶴」「日本らしさ」を強くアピールし、海外でひとたびJALの制服を見れば、”日本”を感じさせ、安心感を持たせるようなデザインがなされていました。
靴の着用基準
黒のパンプスで、ヒールの高さは3~4cm。
ANAさんと一緒ですね。
JALのCA 新制服についてざっくりと。
ぱっと見の雰囲気は似ていますね。
しかしいろいろ変わりました!
JAL公式HPより引用
コンセプト
JALは、2020年4月より航空運送事業に関わる全部門の制服について新たなデザインに変更することを発表しておりますが、この度、新制服デザインを決定しました。なお、客室乗務員の制服については皆さまから頂戴した貴重なご意見も踏まえた作り込みを経て、最終決定しています。JALグループスタッフが誇りを持って新制服を着用し、心を一つに、常に新鮮で感動いただける価値を創造し、最高のサービスを提供することで「世界で一番お客さまに選ばれ、愛される航空会社」を目指してまいります。
【基本コンセプト】
洗練されたスタイリッシュなデザインに、安全・安心に最高のサービスを提供するプロフェッショナルが着用する制服として、各方面からも高い評価をいただいている現行制服における優れた点を生かしながら、必要な品質・機能を兼ね備えたものとします。
【新制服のポイント】
デザインをご担当いただいたクリエイティブディレクター江角 泰俊(えずみ やすとし)氏により”Hybrid Modern Beauty”をテーマに、「洗練されたハイブリットビューティ」「ハイブリッドが生み出す、現代的な美しさ」を表現しています。
異なる素材を組み合わせたハイブリッドという最新のデザイン手法を用い、ロゴマークの「鶴丸」とブランドカラーで視認性の高い色を一部アイテムに活かしながら、オリジナリティがあり洗練されて着心地が良く高い動作性を実現した制服となりました。
鶴の流線型をあらわす立体的なシルエットのワンピースは、航空会社の制服では極めて珍しいバルーンスリーブを採用。採用にあたっては、皆さまからいただいた多くのご意見を踏まえ、袖形状を業務に最適化したボリューム・動きに設計しています。
スカーフは、大判化した上、曲線と直線を融合させたデザインで、JALの翼で交流を促進していくという意味合いを込めるとともに、テーマの“Hybrid”を視覚化するものとなっています。スカーフは、JALグループ各航空会社別に設定しています。また、スカーフと同じストライプをあしらったエプロンを新たに導入。華やかにお食事のシーンを彩ります。
また、多様な働き方を実現するため導入するパンツスタイルは、ワンピースと並んだ際に同じ印象となるバランスで実現します。
JAL公式HPより引用
ちょっと長いですが、
こんな感じの発表です。
靴の着用基準
そして新制服導入と同じタイミングで発表されたこちら。
日本航空ではこれまで、客室乗務員の靴は「黒のパンプスでヒールの高さは3~4cm、ヒールの幅4cm」、女性の地上職員は「黒のパンプスでヒールは3~6cm、ヒール幅2cm以上」と定めていたが、今回の改定により黒の表革でプレーンなデザインであれば、ローファーやドライビングシューズの着用も可能になるという。
靴の規定変更に至った経緯について、日本航空広報担当者は「社員の健康および作業性に配慮し、着用する社員の多様なニーズに答えるため」と回答。今回の改定にあたり、実際に制服を着用する社員によるワーキングチームを立ち上げ、ニーズの収集とその実現に向けての検討を実施したという。「制服を美しく着こなしたい」「身長が低いのでヒールのあるものを履きたい」という意見の一方で、「安定するヒール無しのものがよい」という双方のニーズがあったことから、ヒールは0cmから選択可能とした。
2020/3/26 FASHIONSNAP.COM HPより引用
なんとも素晴らしいです。
ヒールのあるパンプスを長時間着用することで引き起こされる、外反母趾や巻き爪などの持病を患ってしまっているCAは多く、
かつJALは平均年齢がANAより高いので、
この変更でかなり体への負担が軽減されるCAは多いと想像します。
靴の規則が厳しくない航空会社って、そこまで多くないと思うので、これまたJALさんらしくない革新的な改革なんじゃないかなと思います。
ただまあ女子としては(男子としても)、ヒールのあるパンプスから伸びる脚って綺麗に見えますよね。なんだかんだ若いCA達は今まで通りの靴を履き続ける気がしますが…
CA目線でいうと、規則がゆるくなるとその分、「どこまでの靴なら許されるのだろう」という悩みも増え、
「あの上司はそれならいいって言ってたけど、あの上司はNGらしい」とか、
新人はパンプスしかだめらしい、などという謎のルールができてしまうなど、
けっこう初めの頃は、内部はワタワタするのではないかなー、と想像できますが、
でもCA達にとってとても働きやすくなって、うーん、とにかく素晴らしいです。
旧制服と新制服の違い
込められた想い
新制服は今一度まとめると、
「洗練され、スタイリッシュで現代的、安全・安心に最高のサービスを提供するプロフェッショナルが着用するにふさわしく、着心地が良く高い動作性を実現している」とのこと。
旧制服のコンセプトは、
「視認性の高さの実現、清楚で上質なデザイン、挑戦のスピリット、コスト削減」でしたので、
この旧制服着用期間においてJALの存在感は示し終え、
さらなるステップとして、
“洗練されスタイリッシュな制服を着たCAにより、高品質なサービスを提供していき、
未来に向け飛躍していきたい”という想いと、
靴の新基準を含め、着心地が良く高い動作性を実現した点が、
“今までよりさらに社員のことを考え、そしてこれからも社員の意見を取り入れていくぞ”
という、JALの、外だけでなく内に向いた意識、そして柔軟性が見て取れると思います。
デザイン
JAL公式HPより引用
個人的には、航空会社の制服では極めて珍しいバルーンスリーブ、そしてパンツスタイルを採用した点が、
今まで“日本らしさ“そして“伝統“にこだわったJALさんらしくない、ANAさんらしいと言ったらアレですが、
“革新“を感じさせるデザイン、そして考え方であると思います。
一方、ロゴマークの「鶴丸」とブランドカラーで視認性の高い色を一部アイテムに活かしている点から、今までのJALスピリットを変わらず引き継いでいく、という意思も見て取れますね。
エプロンの導入
JAL公式HPより引用
旧制服には無かった、エプロンが今回導入されました。
ちょっと派手に見えますが、
これはCAとしては嬉しいところではないでしょうか。
今まで携行品として存在していなかった故に、忘れ物が増えてしまう可能性はありますが…
CAの立場で言うと、もはや前制服の時なぜ無かったのかという…
食事サービスの時ってもうギャレーははちゃめちゃで、機内食の汁は飛ぶわジュースははねるわでかなり制服って汚れるんですね。
そのためにワンピースは自宅で洗えるようになっていたようですが…
そういう問題ではありませんよね。
なのでとても良い改善策だと考えます。
ちなみに、制服が変わるタイミングでの悲劇
航空会社にもよりますが、
今回のJALの新制服の場合ですと、
制服は1人何着ずつ、エプロン、スカーフは何枚ずつなどきっちり決められており、
一つ一つ番号がふられていて、
制服が変わるタイミングで1人ずつ確認しながら提出し、全返却、となるんですね。
(退職時や妊娠休職時もそう)
なので、どこかに無くしてしまってたもんならこのタイミングでバレる。
大きな声では言えませんが、ミモが現役時代よく(とくに年配のCAさん)「スカーフ一枚どうしても見当たらなくって…」「でも制服変わるまでバレないから上司には言わないどこうと思っていて…」と冗談まじりにおっしゃる方が多数いらっしゃいました。
なので今頃そのCAさん達は上司にこてんぱんにシメられていることでしょう。
おそろしや。
さいごに
本日は、JALのCA 新制服そして靴の新基準について旧制服と比較してお話ししました。
制服って導入直後はどうしても違和感があり、
賛否両論あるのが常ですが、
(ANAの現制服導入時はとくにすごかったですね)
その中で今回の新制服はわりと高評価な方ではないでしょうか。
タイミングがタイミングですが、
早く実際に働いているCAさんを見てみたいところです。
以上です!
またお会いできますように。