こんにちは!
本日は、CAを辞める手順、についてお話ししていきたいと思います。
以前こちら→匿名の質問を受け付けます。【お気軽にどうぞ】
にてご質問もいただきまして、たいへん長らくお待たせいたしました。
(とくに日系は)
縦女社会かつ少々じめっとした社内の雰囲気から「辞めたい…」と思ってもなかなか上司に言い出す勇気が出ない、
あるいは辞めたくて仕方なく、首尾良く消え去りたいのでその手順を教えてほしい、
という方がいるとお察しして、
日系航空会社にCAとして5年間勤めたミモが、実体験をもとに解説します。
手順はそれはそれは航空会社によりますし、
スムーズに行くとこういう感じだよ、という流れになりますので、あくまで参考までにご覧ください。
なお有給休暇残数は20日として考えています。
ではまいりましょう!
CAを辞める手順を徹底解説
最近この方式多いですが、
“流れを追って“ご説明しますね。
なお、しなくてもいいだろうという項目には※マークをつけています。
1、労働組合に赴く。※ 【退社日から3ヶ月以上前】
早速しなくてもいいことなのですが、
もし退職しようか”悩んでいる“レベルなのであれば、労働組合の部屋に赴き、第三者の大先輩の視点で見ていただくこともアリなのかな、と思います。
航空会社によりその雰囲気や役目はさまざまですが、
ミモの働いていた会社では、
社員の福利厚生をはじめとして、“CAの権利“的なことまでしっかりと網羅されている大先輩CAが常駐しており、
直属の上司に相談するよりも、客観的かつ益になるようなアドバイスをくださいました。(ミモの場合たとえば、ご主人様の海外駐在についていく場合この制度もあって〜とか、再就職はこんな感じでできますよ〜、退職金はこんな感じで〜とか)
あとは直属の上司に相談してしまうと、
その後辞めない決断に至った場合、気まずいですしね。
ただ、ミモのお会いした組合の大先輩だけかもしれませんが、やはり引き留める感じはあったので、それすらももうしんどい、という方は全然行かなくていいと思います。
2、チーフにアポを取り、辞める決意を伝える。 【3ヶ月以上前】
客観的な意見をいただいてもなお退職の意思が固い場合、
班(グループ)の長であるチーフに、できたら直接「お伝えしたいことがありますのでお時間を10分程いただきたいのですが」などと言ってアポを取りましょう。
会う機会がかなかない場合は、アポくらいはメールで良いと思いますよ。
ご一緒するフライト(長距離はやめた方がいいですね)の終了後、あるいは地上でのミーティング後などに設定して、
一対一でお話しする機会をいただき、簡潔にお伝えしましょう。
悩んでいる雰囲気を出してしまうと長くなるので、決意が固まっていることをまずしっかりとお伝えし、
希望の退社日、有給休暇消費を考えた上での希望のラストフライトも考えておけるといいですね。
こういった事はまずは近い上司から、なので、第一段階としてチーフに報告、です。
3、マネージャーにアポを取り、辞める決意を伝える。 【3ヶ月以上前】
その後すぐにマネージャーに同じようにアポを取り、退職理由と、希望の退社日を伝えます。
よく理由によっては怒られる?とかいう風の噂を聞きましたが、そんなことはこのご時世ありえないので、安心して退職理由を素直にお伝えすればいいです。
「CAに疲れて嫌になっちゃって」とかでもいいと思います。
きっと残念そうに、でも最後には背中を押してくださると思うので、
その後はマネージャーもマニュアルに沿って、
退職届等、必要書類を渡してくださり、今後の流れを決めることとなります。
ここらへんからやり取りが大変になりますが、辛抱してください。
4、マネージャーから渡された書類提出。 【2ヶ月前】
退職に関する書類をどっさり渡されたことと思いますので、しっかりと目を通し、頑張って記入してください。
これらを提出してやっと、会社側の手続きがはじまりますので、流れを進めるためにも、できるだけ早く提出をしましょう。
貸与品(スーツケースや制服など)の返却方法などもこのタイミングでわかってくるので、
早めに見つけ出し、
(無い場合は物によっては賠償とかになってくる可能性もある)
部屋の一角に山積みにしておくなど、すぐ返せる状態にしておきましょう。
5、お世話になった大先輩方に連絡。 【2か月前】
ミモはここらへんの退職届を提出したタイミングで、お世話になった方々へ連絡をしました。
ただ、お優しい方だと、辞める前に食事でも、とか、花束を用意してくださったり、
有り難い事ですが、お忙しい中気を遣わせてしまうことになるので、
その伝えるタイミングをずらすとか、しっかり固辞するとか、伝える前によーく考えた方がいいかもしれません。
難しいですけれど。
6、マネージャーとともに有給休暇の消化について考える。 【2か月前】
退職届を提出した後、しばらく時間が経ってから、(おそらく会社側の手続きに時間がかかる)
月末の希望退社日から逆算して有給休暇の消化日を決め、
最後のフライトはここらへんだね、などということを決めていきます。
(転職先の会社が早く入社しろと言ってきているなど、どうしようもない理由であれば有給休暇を消化ではなくお給料としていただく、という措置もあると思います)
たとえば有給休暇の残数が20日ほどあれば、
こちらの記事→ANAとJALのCA 一ヶ月のスケジュールを徹底比較。【現役CAの実際のスケジュール公開】
でもおわかりいただけますが、ひと月のフライト分は休みとなるので、この時点では退社日まで2か月あったとしても、あと1か月分のフライトしか飛ばない、ということになります。
7、ラストフライトを班(グループ)で飛ぶ。※ 【約1か月前】
有給休暇を入れ込んだ上で、発表されたスケジュールの中の班(グループ)フライトのみを残し、
ホノルルとかヨーロッパなどの良い感じの国際線をラストフライトにして華々しく辞めていくCAが多いです。
が、それさえも…という方は無理にしなくていいと思います。
ミモの知り合いにも、ラストフライトを誰にも伝えないでください、と直属の上司にお願いして、さっぱりと辞めていったCAもいます。
おそらく日系ですといただいたスケジュールの中から選ぶことになるので、行き先は決めれず、
また運悪く国際線の班(グループ)フライトが無い場合、沖縄日帰りが最後、という可能性も無きにしもあらずです。
航空会社によってはラストフライト先をリクエストできるところもあるようなので、事前サーチが必要です。
8、最後のご挨拶周りをする。※ 【約1か月前、ラストフライト後】
ラストフライトを飛び、
ご一緒したCA達への挨拶はもう済んでいるとして、
たとえばその上のマネージャー、またその上の偉い人など、
社用メールは知っているけど…個人的に連絡するのは憚られる、というレベルのお偉いさんには、
ラストフライト後にご挨拶をしましょう。今までお世話になりました、と。
ただやはりこれもなかなかスケジュールが合わず難しい場合もあるので、事前にお会いしお話できていればこのタイミングでの挨拶は無理してしなくてもいいと思います。
9、貸与品返却 【約1か月前、ラストフライト後】
華々しくラストを終え、
挨拶をひとしきりしたのち、
貸与品(スーツケースや制服、iPadなど)、社員証など、いわゆる乗務必携品関連のアイテムをすべて返却します。
と、ラストフライトの終わる時間が早ければ関連部署もあいているのでその日中に返却も可能ですが、
多くの場合、
後日退社日までにこっそりとそれらをすべてまとめて会社に持ってきて、返却することになると思います。
制服も、洗って返却したいですしね。
最後の最後に社員証を返却し、終了です。
ミモが退職時苦労したこと
想像していたよりはかなりスムーズに終われましたが、
唯一、CAの退職に関連する部署の総合職の方を捕まえるのにとても苦労しました。
フライトの終わる時間がたとえば20時を過ぎてしまったり、あるいは土日であったりするともう業務外なので、
なかなか都合が合わず。
退社に関するよくわからないことがいつまで経っても解決しなかったり、必要な手続きがそのせいで滞ってしまったりとかなり時間を取られましたね。
平日にフライトで羽田空港に朝5時に帰ってきて、総合職の方の業務開始の9時まで空港で待ったり。
なのでそこらへんはうまく時間を見つけ、
すべて早め早めに行動することをおすすめしますよ。
さいごに
本日は、CAを辞める手順について解説しました。
なんの参考になるかはわかりませんが、
ミモはこんな感じでした、ということをお伝えすることで少しでもその流れがイメージできたら、と思います。
あとやはりミモ自身、いざ辞める、という時、流れの「な」の字も分からず人に聞きまくったのが面倒くさかったという事もあり今回記事にしてみました。
ちなみにこんな理由→CAを5年間続けた私が辞めた7つの理由。【ぶっちゃけ】
でミモは消え去りました。
ふつうの会社ですと、
(ちょっと経験がないので分かりませんが)
退社する際は一斉メールで報告したり、
出退社のタイミングは9:00-17:00で皆一緒だから同じタイミングでご挨拶できるけれど、
CAの場合、たとえば1年のうちに関わる人の数はほんとーに多く、どこまで連絡したらいいのかも難しく、
また出退社の時間は皆バラバラで。
ミモもお会いできたら直接お話ししたかった大先輩といつまで経っても会えずじまいで退社に至り、
今でも若干後悔してしまっていたりします。
いろいろと特殊なんですよね。
でもだからこそ、もしさっぱりと辞めたい方は、工夫すれば全然できると思います。
その点いいですよね。
以上です!
またお会いできますように。