こんにちは!
本日はANAとJALのCAのキャリアパスの違いについて、細かく解説していきたいと思います。
ANAとJALの、それぞれの成り立ちや、会社のカラーなどの違いはなんとなくわかったけれど、
いざ働くとなった時、どのようにCAとしてステップアップしていくか、その先が見えているか、いないかでは、
自分が将来どのような人間になるために、どのように成長していくべきかという設計図を描けず、
ふわふわとした人間になってしまいます!
皆さんは、CAとして何を実現したいですか?
そして将来、どんな女性になりたいですか?
両社かなり大きい違いがありますので、ぜひ参考なさってください。
※文中で両社の中期経営計画に触れています。よろしければこちらの記事で解説していますので、さっくりとご覧ください。→ANAとJALの違いと、求める人材像。【結構違います】
ではまいりましょう!
ANAのCAのキャリアパス
流れをざっくりと。
実際はもっと細かく分けれているのですが、JALとの比較ができやすいよう、簡潔にまとめさせて頂きました。
CAの機内の仕事は大きく分けて二種類あり、どちらもできるようになって習熟完了、です。「キャビン」はお客様対応、機内のしつらえ管理など。「ギャレー」はキッチンでのお食事やお飲み物の管理と考えてください。
・国内線/国際線乗務開始、エコノミークラスキャビン&ギャレー 1年目〜
・ビジネスクラスキャビン、エコノミークラス責任者 2年目〜
・ビジネスクラスギャレー、国内線のチーフパーサー 3年目〜
・ビジネスクラス責任者 4.5年目〜
・国際線のチーフパーサー 5.6年目〜
・ファーストクラスキャビン&ギャレー 10〜12年目〜
とんとん拍子です。
並列しているもの(例えば2段目のビジネスクラスのキャビンと、エコノミークラスの責任者)は、ほぼ同時期に教育もしくは訓練が入ってくるので、2、3年目はANAのCAにとって結構しんどい時期になりますね。
ANAのCAのキャリアパスの特徴
マネジメント層に入るのが早い!
ファーストクラスデビュー遅い!
ANAのCAのキャリアパスの大きな特徴は、マネジメント層に入るのが早い、という点です。
エコノミークラスのサービスが一人前にできるようになると、その後にもうエコノミークラスの責任者としての訓練が入っています。クラスごとに、サービス習熟→マネジメントまで完結する形ですね。
これはJALと全然違います。
ミモからすると、言い方は悪いですが下っ端としての視点がまだ残っているCAがすぐ責任者になることで、見えてくるものもあり、大変だけれど合理的だと感じました。
ただエコノミークラスの全体のサービスの質や、何かあった時の事を考えると、そんな若手が責任者で大丈夫かな、と思う点はありますが…。
また、JALとの大きな違いですが、ANAでは、2018年度の新卒採用から、1年目から国際線を乗務することが発表されています。
これって、本人にとっても、また周りにとっても大変なことでして。国内線での覚えるべき知識が1とすると、国際線では10になります。まず国内線で基本的な接客のマインドをわかった上で国際線デビューをした方が、ある程度の土台があるので、スムーズに慣れていくんですね。
ですのでそこをすっとばしたANAはなかなか…!
さすが中期経営計画に「国際線ネットワーク拡大」を掲げているだけあって、挑戦的です…!
こんな女性像が目指せます
早い段階でマネジメント層を経験することで、後輩CAの育成や、どうしたらお客様に満足して頂けるか先陣を切って考え、周りを巻き込んで遂行していく力が養われます。
たとえ転職するとなった時も、この経験は大いに役に立つと思います。
国内線のチーフパーサー入社3年目で経験するって、おそらくJALのCAからしたら本当にびっくり仰天ですし、やってみる?と言われても、「不可能です。」の一言でしょう。
それを若いCAに任せるって、マニュアルなど、ANAの企業としての仕組みがしっかりしているんだと思います。
それぞれのCAがマネジメントを経験したのちに、ファーストクラスを乗務する。経験が多いCAが一流のサービスを担当することで、お客様も安心感を得られますよね。
JALのCAのキャリアパス
流れをざっくりと。
繰り返しになりますが、「キャビン」はお客様対応、機内のしつらえ管理など。「ギャレー」はキッチンでのお食事やお飲み物の管理と考えてください。
国内線乗務開始 1年目〜
国際線乗務開始、エコノミークラスキャビン&ギャレー、ビジネスクラスキャビン&ギャレー 2年目〜
ファーストクラスキャビン&ギャレー 3、4年目〜
エコノミークラス責任者、ビジネスクラス責任者 6、7年目〜
国内線のチーフキャビンアテンダント 7、8年目〜
国際線のチーフキャビンアテンダント 8年目〜
こちらもとんとん拍子ですね。
それにしても皆様いかがでしょうか。
ANAとの違いには気づかれましたか?
JALのCAのキャリアパスの特徴
ファーストクラスデビューが早い!
マネジメント層遅い!
JALのCAのキャリアパスの大きな特徴は、ファーストクラスデビューが入社3、4年目ということでしょう。(ANAは10年目〜)
ステップアップも、ANAのようにマネジメント層をまったく挟まずファーストクラスまで突き進みます。その後にやっとエコノミークラス/ビジネスクラスの責任者の職位につくことになるので、全然違いますね。
JALの考えとしては、一流のサービスを訓練し経験したCAに、マネジメント層を任せ、全体としてJALのサービスの品質をあげたい、といったところでしょうか。
ANAとは逆に、エコノミークラスのサービスから一旦離れていたところにマネジメント層としての役目が降ってくるので、「あれ、これどうだったっけ…」と下っ端視点を失ってしまってる可能性があり、新人が少し動きづらくなる可能性があります。
しかしそれにしても、中期経営計画で「高品質なサービス」を掲げているJALらしい、キャリアパスですよね。
こんな女性像が目指せます
ファーストクラスという一流のサービスを自分のものにでき、質の高い接客技術を若いうちに身につけられます。
ANAのCAからすると、憧れのファーストクラス乗務が入社4年目でできるなんて、羨ましすぎる点かもしれません。
片道何百万と払ってくださるファーストクラスのお客様の前に若いCAを立たせるなんて、JALはなかなかに男前です。
もしかしたら、男性のお客様にとってもその方が嬉しいかもしれませんしね。
とこんなことを言ったら誰かに怒られそうです!
違いをミモなりにまとめます
ANA→リーダーとして周りのCAを引っ張っていきたい人向け!
JAL→高品質な接客技術を若いうちに磨きたい人向け!
さいごに
今回は、ANAとJALのCAのキャリアパスの違いについて、細かく比較し解説いたしました。
どうでしょうか、かなり違いがある、ということがおわかり頂けたかと思います。
ミモも就職活動をしていた当時、ギリギリまでこのキャリアパスの違いについて知らず(忙しくてそこまで手が回らなかったです)、
知った後も、
まあそんな続けないだろうからどっちでもいいか、
とか思っちゃっていました。
その後結局、キャリアパスの違いも、ANAとJALどちらに入社をするか決める判断基準として大きい役割を持ちまして。
いざ入社してみると、知っといて良かった…!と何度思ったことか!
フライトって、入社前に想像もつかなかったような、摩訶不思議な、そしてびっくりしてしまうような、いろんな事件が起こるんですね。
そういったいわば「事件」を最終的に収めるのはチーフパーサーなわけで。つまり大変なお仕事です。
もう私がどちらの航空会社であったか、他の記事の内容を含め、勘が良い方はもうおわかりかと思います。
CA面接でよくある質問の一つに、「あなたがこの会社で、CAとして実現したいことはなんですか?」とか、「どういう女性になりたいですか?」というものがありますが、
今回お話しした両社のキャリアパスの違いなんかも絡めて話せるといいかもしれません。
以上です!
またお会いできますように。