こんにちは!
本日は、現在たいへん大きな国際問題となっている、中国湖北省武漢市で発生した、新型コロナウィルスに関する諸決定事項に関し、
元CAとして衝撃を受けましたので、
ただただ、個人的に思ったことと、
ミモのCA時代の実体験、そしてニュースに関連し巷で流れている噂についてさくっとお話ししたいと思います。
現地にいる邦人を退避させるため、
2020/2/2現在で、すでに3便、羽田⇄武漢をANAの飛行機とCA、そしてパイロットで運航していますが、
いったい機内ではどういった感じでCAが乗務にあたったのか気になり、
ずーっとミモは着目していたんですね。
すると先日見かけたニュースで驚きの内容が。
ではまいりましょう!
まず、コロナウィルス蔓延を受け、政府が策を講じる、というニュース
まずはじめに、こんな内容を見かけました。
中国・武漢を中心とした新型コロナウイルスの流行を受け、日本へ帰国を希望する邦人を輸送するチャーター機の第3便が2020年1月30日(木)22時50分前に、羽田空港を離陸しました。このチャーター機は1月28日(火)の第1便、1月29日(水)の第2便と同じく、全日空(ANA)の767-300ER、機体記号(レジ)「JA607A」を使用し、エアージャパンが運航します。
Flyteam HPより引用
https://flyteam.jp/news/article/120860
うんうん。
となると、CAはエアージャパンの方々、ということになるでしょうか。
JALも見せ場を作りたかったでしょうに…。
理由としては、ANAが武漢に就航しているから、ということだったようですね。(JALはしていない)
ここまではいいんです。
ミモ的には、もちろん、蜂の巣から蜂蜜を取る人のように頭から爪先まで完全防備したANAのCAさん達が、保安要員だけの役割を担い、乗務したのだろう、と思っていました。
次に、武漢への3便目に関するニュース
ミモがびっくりしたのがこちらです。
中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎で、全日空は邦人退避のチャーター機で第3便以降、中国から戻る際、客室乗務員が機内で防護服を着用すると明らかにした。第1便で症状がないのに新型コロナウイルスが陽性になった帰国者がいたため。
全日空によると、中国・武漢から邦人を退避させる同社運航のチャーター機に乗務したパイロットは3日間の休み、客室乗務員は2週間乗務はさせず、健康管理に当たっているという。
機内で客室乗務員はマスクやビニール手袋を着用。手渡しによる飲食のサービスはせず、運航後には機内の消毒作業をしている。
全日空によると、チャーター機はパイロット2人、客室乗務員6人で運航。第1便と第2便で全て入れ替わった。
搭乗の邦人には、武漢の空港の搭乗ゲートで、おにぎりやパン、クラッカー、ペットボトルの水を提供。食事の代わりにした。客室内の空気は通常の運航と同様、3分に1度入れ替わるようになっている。
乗務員にはサーモグラフィーでの体温測定や問診で検疫を実施。同社は「産業医などと社内のサポート態勢を整えている」と説明している。
日本経済新聞WEBより引用
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO55074110R30C20A1CE0000?s=1
なにー。びっくりですね。
ということは1、2便目は、何も防備をせず乗務したということですよね。マスクくらいは着用したのでしょうか。
これだけ世界規模で感染が拡大しているウィルスを持った可能性がある方々と同じ空間にいるというのに、こんな軽装とは、どういうこと…
政府の有識者の方々、もしくはANAの上層部の方はなぜそんな決定をしたのでしょうか。
新型コロナウィルスが、「空気感染」はしない、ということ、サービスを一切しないので接触はない、という理由からかもしれませんが、
「飛沫感染」が感染経路で、くしゃみ一つで何メートル先までウィルスが飛ぶというのに…
武漢から帰られた方々の健康、
感染された方々は一刻も早い回復、
そして乗務したCAさん達のご無事を祈ります。
ちなみに、機内でお客様が、何らかの感染症の可能性がある場合のCAの対応
お客様から高熱や下痢などの体調不良のお申し出を受けた場合、
熱の有無や、家畜と接触したかなど10個前後の質問をお客様にし、当てはまる場合は、パイロット経由で地上に連絡をします。
私も実際、韓国→羽田の便で、そのような韓国人のお客様の申し出を受けた経験があるのですが、
到着後ドアが開いても、全乗客は席に座ったままで、2人の検疫官が宇宙飛行士のような完璧な防護服を来て、そのお客様の席までやってこられ、連れそい3人で降機されていました。
そのあとしばらく経ってから、他のお客様の起立が許され、全体の降機が始まりました。
こんな感じで、ウィルスの流行の無い時でも、「疑い」くらいで検疫官が防護服を来て対応をしおり、
(新型コロナウィルスよりはるかに致死率の高いウィルスの可能性を鑑みての対応でしょうか)
その光景が実際にミモの目の前で広がっていたので、
今回のCAとパイロットの軽装に、びっくり仰天してしまったわけです。
ちなみに機内にCAはいないらしい、と巷で誤情報が流れましたが。
貨物便と異なり、
飛行機にお客様がお乗りになる場合は、
緊急事態が起きた時に、状況判断をして、お客様を誘導する役目のため、CAは絶対に乗務しなくてはなりません。
たとえば、エンジントラブルでジャングルに緊急着陸をしたとして(たとえばですよ)
6つのドアのうち、5つのドアの前に巨大な木があったら、ドアを開けスライドを出したところで、安全に降りれませんよね。
そうなるとCA達はそれらのドアは開けず、安全な1つのドアのみを開け、全旅客を誘導する、という判断をするわけです。
もしCAのいない、武漢から羽田までの飛行機がそんな事態に陥ったら、そのように状況を鑑みて判断をし誘導する人がおらず、大パニックです。
お客様の独断で、とにかくドアを開け、巨大な木によりとんでもなく歪んだスライドを無理して滑ろうとしたものなら、二次災害に繋がってしまうことも。
(パイロットも緊急事態の際は、最後までCAとともに誘導を手伝いますが、一つの飛行機には大体200〜300人がお乗りになるので、
CAがいないと、パイロット2人だけでは誘導する力が足りずいつまで経っても脱出が完了しません、そんなことしていたら飛行機が爆発してしまうかもしれません)
機材によって、CAの最低人数というものが決まっていますので、
機内サービスが無いからといって、CAが機内にいない、ということは絶対にありえないんですね。
さいごに
本日は、武漢へ向かった飛行機のCAの軽装に衝撃、という題で、
ますます広がる新型肺炎の、航空会社としての対応を中心に、あれやこれやと書きました。
お読みいただき、ありがとうございます。
航空会社や公共交通機関にお勤めの方、サービス業に従事されている方、そしてそのご家族みなさま、毎日まいにち心配でならないと思います。
予防しか今できることはありませんが…
早くウィルスに対する薬ができて、収束することを祈るばかりです。
今回は以上です!
引っ越し準備がやばいです。
またお会いできますように。