こんにちは!
本日は、CAの人間関係がドロドロと言われる理由、について考えていきたいと思います。
いろいろなところに飛び回って、
可愛い制服も着れて観光もできちゃって、
なんていうイメージの一方、
「CAって人間関係がやばすぎて辞める人多いんでしょ?」と聞かれることもしばしば。
ではなぜそう思われてしまうのか、あるいは実際にドロドロになってしまうのか、
その理由を日系航空会社に5年間勤めた筆者が、
働き方、人材の特徴、組織の仕組み、評価制度に分け、
冷静に考察していきたいと思います。
実際どうだったかって?
ええ、時にドロドロでしたよ。
ではまいりましょう!
CAの人間関係がドロドロと言われる理由
すべて主観によりますので、まじめな方は見ないでください。
そして私ミモは日系航空会社一社しか社会経験がございませんので、他の企業もそうだよ!という感じかとは思いますが…
その場合、私の無知をどうぞお許しください。
そして書いているうちに悲しくなってきたので、括弧の中に逆視点を入れさせていただいています。
【働き方】
1.女ばかりだから。【男女関係のめんどくさいいざこざはない】
まずこちら、CAの職場は女の園だから、という単純明快な理由ですが、もはやこれが全てなのではないかという…
どんな年齢の女性も、少しでも気がある男性の前では良い人に見られたいじゃないですか、
ミモもそうですよ。
そういう目が日系CAの周りにはないので、むき出しのままの嫉妬心、競争心が渦巻いていると言いますか。
女子校出身の方はよくご存知かと思いますが、
なんとなく女子だけって、“身内“と“そうでない人“をきっかり分けるというか、心地よいようで疲れる、苦手な人は苦手な特殊な環境であるかな、と思います。
(話は逸れますが、そういえばCA達には女子校出身が多かったような、雰囲気に出るのでしょうかね)
是非とも今後、ANAやJALにも多くの男性CAが誕生してくれることを願うばかりです。
2.チームで働くから。【孤独な戦いにならず助け合う喜びというものも学べる】
次はこちら、求める人材像にもある、“チームワーク“。
学生時代行ったバスケットボールの試合を思い出して頂ければと思います。
自分が苦手だと、まあチームの足を引っ張りますよね。
(ANAが“動物園採用“を掲げていたように)お互いに弱い部分を補い合う事がチームワークでは大切なのですが、
余裕がない時はそれができないのが人間というもの。
そうでなくても、補う力がありながら助けてくれなかったり、
あるいはその場にこわいCAがいれば、目をつけられてしまうこともあり…
このように助け合いのバランスが崩れてしまった時、CA達の間では嫌な空気が漂ってしまいます。
3.シンプルにしんどくてイライラしがちになるから。【ジムに通わずともスタイルキープできメンタルも強くなる】
以前こちらの記事→CAが過酷と言われる所以。【体力に自信はありますか?】
でお話ししたように、
CAはかなり体力がいる仕事です。
ガチな体育会系の部活の経験がない方ですと、国際線の長距離フライトともなると想像の倍くらいはしんどいと思っていただいていいと思います。
ほら、旅行行って疲れると、家族でも恋人でもちょっとしたことでケンカになったりするじゃないですか。
そういう感じで疲れると人間っていろいろなキャパシティが狭まるもので、
そういった状態でミスが許されない仕事をしているものですから、何か事件が起こりようものならイライラしてしまわれる大先輩もちらほらいるわけなんですね。
【人材の特徴】
4.職業柄社交辞令や作り笑顔が上手い人間が多いから。【恋愛面においてはわりと役立つ】
まずそもそも、圧迫まではいかなくともストレスの多くかけられるCAの採用試験をくぐり抜け、そしてその資質があると太鼓判を押された強者達は、
社交辞令や作り笑顔のプロ、そして強心臓の持ち主です。
表面上は仲良く見えても、裏ではわりと辛口な話をするなんて得意中の得意であって、
その雰囲気に疲れてしまう、
そんなCAもちらほらいるのが事実です。
5.結婚し出産をしたCAはどうしても辞めていってしまうから。【辛くなったら旦那に対しこれを理由にして辞めれる】
こちら、改善されつつあるものの、どうしても、
小さな子供を日本に残し何日も家を空けること、出退勤の不規則さ、
いろいろな理由で、
仕事より家庭を優先し退職に至るCAが大変多くいます。
ANAでは時短勤務、JALではステイなしの日帰りフライトのみ入るスケジュールを選択することは可能ですが、
その間例えば託児所を利用するとなると、お給料の多くを持ってかれてしまう、というのが実のところらしく、
それなら辞めちゃえ、となるそう。
お子様がいらっしゃるママさんCAって、優しい方が多いんですよね…
そういう方々がだんだんと年次が上がるにつれいなくなってしまうので、大先輩ほどこわい人が多い、そんなような構造になっていってしまうわけです。
6.年次が上がるにつれ職場にいるのはこわい人が多いから。【レアポケモンみたいで遭遇すると刺激的で面白い】
一つ上でお伝えしたような理由で辞めていくCAが多いとなると、組織の上の方のCA達(チーフや、その上のマネージャー)は、
こんなような→CAの、こわいお局の特徴6つ。【ぶっちゃけ】
どうしてもこわい人の割合が大きく、
(なんでかなんて、明白なことは書きませんよ)
(もちろんママさんCAでこわい方もいます)
そういったCAに新人CAは日々仕事を教わり、評価をしてもらうわけですから、
「結婚したら辞めよ〜」なんて思っているヒヨッコCAとの温度差は大きく…
あるいはだんだんと自分が年次を重ね、大先輩と関わる機会が多くなるたび、しんどくなっていってしまいます。
【組織の仕組み】
7.班(グループ)の誰かがミスをするとその班の長であるチーフの評価に響くから。【めんどくさいことはチーフがやってくれる】
どの会社もそうだとは思うのですが、
平たく言えば連帯責任というやつで、
何か起きた時、例えば“お客様にリンゴジュースをかけてしまった場合、
その最終的なお客様への謝罪も、状況レポートを書くのはそのフライトのチーフなんですね。
また、フライトごとにお客様からの満足度調査のようなものがあり、たとえばとあるCAがあまり良い接客ができなかった場合、その調査の結果が悪くなり、
その場合チーフがその上のマネージャーにとやかく言われてしまう、そんなことも起こり得ます。
チーフの評価は配下のケツをいかに叩いていくかという管理能力も含まれているので、
楽しくやってたらそれでいい、とはいかなく、上の人ほどいろんなことを背負っており、
周りのCA達をコントロールするために圧政をしいたり、とやかく指示をしてきたり、ギスギスした空気が漂わせてしまう、そんなことにも繋がるわけです。
8.自分の成績を守るためにも失敗しがちなCAの情報は秒速で回るから。【…】
そういう風に年次を重ねれば重ねるほど配下をいかにコントロールするかも力のうちということになってくるので、
仲の良いCA同士で、
どうしてもやらかしがちなCAの情報がまわったり、
他の企業ではたとえば取引先の人間や上司の話であるはずが、
「こういうことがあってさ」などという愚痴はほぼほぼお客様か、後輩の話だったりするわけです。
9.個人の細やかな慣熟具合を示す指標がその日のフライトメンバーに知れ渡るから。【切磋琢磨でき自己成長につながる】
日系CAはそれぞれ、個人の“レベル“を細かく付けられており、
それが共にフライトをするメンバーにとって一目瞭然となるシステムとなっています。
どういうことかと言うと、
こちらの記事→ANAとJALのCA キャリアパスの違いを徹底比較。【結構違います】
でキャリアアップについてざっくりと書いていますが、
これよりさらに細かい、
たとえば「国内線のファーストクラスは訓練済み」とか、「ビジネスクラスのギャレーは訓練済みだが慣れきってはいない」などといった、
一人一人の言わば能力値が(ANAでは英語レベルなるものまで)、その日のフライトメンバーに配られる用紙に記載されているんですね。
久しぶりの同期フライト!となっても、とても優秀な同期であればその能力値が目に入り、自分のものと見比べ若干落ち込むということもあるあるです。
また休職をしていたり上司と反りが合わない場合、その“レベル“が後輩に抜かれるということもあり得るので、それが余計嫉妬心などを助長させてしまう、そんな結果につながってしまうこともあるんですね。
【評価制度】
10.お客様に対する接客の様子を見てもいない上司に評価をされるから。【…】
こちらCAの不満としてよくある、
「頑張りを認めてもらえない」というモヤモヤなのですが、
フライトが始まると、評価をする側の大先輩CAにも抱えている仕事もあるわけで、そんなに他のCAがお客様とどのようにお話をして、どんな笑顔を向けて、
なんて詳しいことまで見ていられません。
時にとんでもない視野で見てらっしゃるそんなこともない上司もおりますが、
なんとなく、「自分に対する笑顔や貢献度などの態度で評価している感じ」があり…
ミモも実際、よく直接教わっていた少し上の先輩で、接客技術に長けており、お客様のご要望を一から汲み取る方が、
どうしてもCA同士のコミュニケーションがクールであるからという理由であまり評価してもらえていなかった、そんな話を実際に聞いたことがあって、
逆にお客様にはクールなのに、大先輩とのコミュニケーションは上手だからグングンと昇進していく方も目にしたことがあり…
うーん、うまくやるのが正解なんでしょうが、
接客業の評価ってどういうことなんだろう、というモヤモヤした想いを抱いたことがあります。
11.評価が班(グループ)のメンバーの中で相対評価だから。【自分の弱点を知ることができ近い仲間から良い点を吸収できる】
この話を出すと、現役CAの方からするとミモがANAかJALかわかってしまうと思うのですが、
(でも実際知らない人も多いと思います、ミモはこっそり大先輩から教えてもらいました)
8人前後いる、新人〜60歳くらいまでの班員を年度末に、主にチーフが身だしなみやコミュニケーション力などさまざまな項目で評価し、
言わば成績をつけるんですね。
どうもその成績が“相対評価“らしく、
どういうことかと言うとたとえば同じ班(グループ)の近い年齢のCAが素晴らしくできる方であると、自分の評価が去年より頑張っていたとしても下がってしまうという。
ちょっともやっと、どうしても他のCAと比較してしまうことになり、またまたちょっと落ち込んでしまったり嫉妬心などを助長させるきっかけとなりうるんですね。
かと言って人間関係がドロドロだからという理由で退職するCAは少ないと思う
もちろん、上司と馬が合わず、人間関係に悩み退職に至るCAをミモも何人も見たことがありますが、
だからといって他の業界の友人と比べてそれほど多いという印象はなく、
それらに悩みつつ転職活動したら上手くいったので辞めます、とか、
少し背中を押す役目にはなってしまっているけれど、
それが理由で、ってことはなくて、
採用試験で見出された強心臓をもって、めげずに強く生きているCAが多いというのがリアルなところかなと思います。
なのでCA試験に受かった方は是非、
「どんなことがあっても乗り越えられる資質をみいだされたんだ!」などと、
大変なことはあってもポジティブにフライトして頂きたいなと思っております。
さいごに
本日は、CAの人間関係がドロドロと言われる理由、についてお話ししました。
まだありそうなんですけれど、
とりあえず思いついたものをまとめてみました。
ミモはどちらかというと班(グループ)運が良く、
あまり人間関係で悩むことはありませんでしたが、
(それより班以外のフライト運が悪くて、こわい人にあたってばかりでしんどかった)
仲の良い同期や、
同じ班(グループ)でも年次がすぐ下の後輩とすぐ上の先輩が、
チーフと馬が合わず苦労している姿を長く見てまいりました。
なので時に、ドロドロしております。
でもそれってやっぱりどの会社でもあり得ることなので…
私は違う業界の友人から聞く恐ろしい年配男性のパワハラモラハラの方が恐怖でした…
働くって大変。
以上です!
またお会いできますように。