こんにちは!
本日は、ANAとJALのCAの一ヶ月のスケジュールを、細かく比較していきたいと思います。
CAがどういった一ヶ月を過ごしているか、
またANAとJALでスケジュールに違いはあるのか、
CAを目指されている方は気になるところかと思います。
※ちなみにですが、本記事含め、ミモのブログにANAとJAL両方の情報があるのは、双方に友達がいるから、が理由です。協力していただいています。
感謝です。
ミモ自身は、片方の航空会社で5年間働いていましたよー!
ではまいりましょう!
ANAのCA 一ヶ月のスケジュール
まずはANAの公式HPより、スケジュールに関する部分を抜粋しました。
【勤務】
乗務便に応じたシフト勤務(変形労働時間制)。1ヵ月を平均して週40時間以内で設定。
土・日・祝日勤務あり。
早朝・深夜・宿泊を伴う勤務あり。
【休日・休暇】
月間10日程度(年間126日)。年次有給休暇、リフレッシュ休暇、懐妊・育児休職など、各種休暇・休職制度あり。
こんな感じです。でもこれだけじゃあ、よくわかりませんね。
ANAのCA 実際のスケジュールをさくっと公開
「↔︎」は往復のフライトを指しますので、一日に2便乗務ということになります。
「スタンバイ」とは自宅もしくは空港にて、様々な理由でCAが足りなくなった時用の待機要員です。「地上勤務」とは、定期訓練や健康診断、班もしくはグループのミーティングを指します。
また、1日にCA達は2〜4便乗務しますが、全て書くとごちゃつくので、出発地と到着地のみ記入させて頂いています。
休みがこまめにある印象です。
ANAのCA スケジュールの特徴
ANAのCAのスケジュールの大きな特徴は、「(国際線の)担当路線があること」です。
ANAは担当路線が明確に決まっており、約1年間、月に1〜2回同じ国に、同じ班のメンバーでフライトをします。
個人の習熟のため、また路線に慣れているCAが担当することで、お客様の満足度向上にもつながります。ちなみに例に挙げたスケジュールのCAはクアラルンプール班です。
次に勤務体系についてですが、基本は4勤2休ですが、訓練などの地上勤務が入ってきたり、または有給休暇を取った関係などで、
合計フライトタイムの調整のため、3日フライトの後に1日オフ、というスケジュールも発生していますね。
これは良いように見えますが、1日オフ後のフライトって、きついんです。体を休めることに1日を使い切ってしまい、リフレッシュすることなく次のフライトに向かうことになってしまいます。
あと注目すべきは、ニューヨークという長大路線の前に地上勤務が入っていること!ロングフライトの前には、地上勤務以外にも、1泊2日の重い国内線がくっつくこともあるようで、これはJALではありえないことです。
ANAのCA スケジュールの、その他良いところ
ANAでは、無給にはなりますが、一ヶ月〜半年の休みが取得できます。
ほぼ100%取得できるようで、この間に短期留学をし、英語力を高めるCAや、リフレッシュして新たな気持ちでCAに戻る方も多くいます。
JALのCAや普通のサラリーマンからしたら、なんて羨ましい制度なんだ…!
という感じの日本の企業らしくない、素晴らしい制度です。
ただ実際は、転職活動に使うCAもいるようなので、一企業としてのANAを想うと、勤続年数を長くする妨げになっているのでは、と考えてしまうのは私だけでしょうか。
JALのCA 一ヶ月のスケジュール
JALの公式HPより、スケジュールに関する部分を抜粋しました。
【勤務・休日・休暇】
乗務便に応じたシフト勤務(変形労働時間制)
※土日・祝日勤務あり
※年次有給休暇、慶弔特別休暇、産前・育児休職制度、配偶者転勤同行休職制度、介護休職制度ほか
ANAよりサラッとしていて、そして難しいです…。
JALのCA 実際のスケジュールをさくっと公開
繰り返しになりますが、「↔︎」は往復のフライトを指しますので、一日に2便乗務ということになります。
「スタンバイ」とは自宅もしくは空港にて、様々な理由でCAが足りなくなった時用の待機要員です。「地上勤務」とは、定期訓練や健康診断、班もしくはグループのミーティングを指します。
また、1日にCA達は2〜4便乗務しますが、全て書くとごちゃつくので、出発地と到着地のみ記入させて頂いています。
うんうん。
パッと見でも、ANAのスケジュールと全然違うことがおわかりになりますでしょうか?
JALのCA スケジュールの特徴
ANAと比較すると、まずJALには担当路線がありません。
(正確に言うと無くはないけれど、その頻度はかなり低く、スケチェンも多く、ANAに比べると「担当路線は無い」と言ってよいと考えます)
路線ごとの習熟はANAに劣りますが、CAとしては色々な国に飛べるので、働く上では良きかと。
グループフライトはあり、国内線でも発生するのでその回数はANAより多く、個人の慣熟をさらに図ってる印象です。CAとしてのレベルは上がりますが、上司の目が常に光っているので、そういう点では窮屈さがANAよりあるかもしれません。
次に勤務体系ですが、JALでは、約2年前からしっかりとした4勤務2休日のスケジュール体系が導入されました。アメリカに飛ぶと、3日のオフが頂けますが、その後は3日で完結するフライトを入れ込むなどして、4勤2休が絶対に崩れないように工夫されています。
(注意点としてはこの場合は”うまくいったパターン”でして、3日オフの後に4日連勤を入れ込んでくる可能性もあり、そうなると4勤3休4勤1休4勤となりまじでしんどい)
予定も立てやすく、1日だけの休日は基本的には無いので素晴らしいと思います。
ただフライトの重みにばらつきがあるようで、例えば4日間のうちで1日で沖縄往復→3日でロサンゼルス往復というパターンも存在し、想像するだけでぞっとします。
それでも、ANAの、重い国内線1泊2日+休みなしでニューヨークよりはいいかなと言えます。
JALのCA スケジュールのその他良いところ
JALは年に2回、「アドバンススケジュール」というものが発表されます。所属しているグループのフライトが半年先まで読めるもので、だいたい月に2〜3回の中距離から長距離のフライトが把握できます。
これって先々の予定を組み立てるのに大変便利で、
ここのホノルルフライトで免税店であの化粧品買おう、とか、グループの先輩苦手だからここに休みをぶちこもう、とか、それはそれは綿密な計画が立てられるんです。
楽しみな気持ちを蓄えることができ、またストレスを回避しうる、素晴らしい仕組みです。
違いをミモなりにまとめます
ANA…無給休暇素晴らしい。ただ全体的にちょっときつめ。担当路線はしっかりと存在し、班で月に2回ほど同じ国を訪れる。
JAL…4勤務2休日のリズムは素敵。ただそれもそれできつい時がある。担当路線はそこまで決められてないのでいろいろな国に行けるが、国内線もグループで飛ぶので、窮屈さがある。
さいごに
今回はANAとJALのCAの一ヶ月のスケジュールを比較し、解説しました。
CAをしていた私にとって、ANAもJALも、あまりスケジュールに大差は無いかな、
でもまあちょっとJALの方が働きやすいかな、という印象です。
それにしてもANAの1ヶ月〜休暇制度は、かなり高ポイントです。
ANA、JALに限らず、どの航空会社も、フライトタイムに応じて貰える休憩時間はだいたい同じ、と言っていいと思います。
労働基準法とか、いろいろありますしね。
なのでだいたいきつさは一緒です。
それにしても、若干の違いはありまして、
外資系航空会社の中には、もう少し厳しいスケジュールのもあれば、
月のフライトタイムを自由に決定できたり(お子様がいなくとも)、CA同士でフライトを交換できたり、スケジュールの自由度が高いところもあるようです。
こちらの記事→エミレーツ航空のCAさんの、YouTubeを観て気づいた7つのこと。【日系エアラインとの違い】
もご参照ください。
このような仕組みは日系航空会社には無い制度なので、
羨ましいかぎりです。
ステイ先での中日を含め、一般企業で働く方と比べると休みの数は多いのがCAのスケジュールの良い点になりますが、
ただ裏を返せば、そんな長い休息が必要なくらい、一回のフライトでの体力の消耗は激しいということになります。
と、またネガティブに舞い戻ってしまいましたが、
本記事をお読みになり、
なんとなくでもCAの一ヶ月の過ごし方について、おわかり頂けましたでしょうか。
それと同時に、こんなにたくさんの場所に行けるんだ!とワクワクされた方も多いのではないでしょうか?
最近いろんなコンテンツでCAさんがスケジュールについてお話ししているのを見かけますが、
ANAとJAL両方を比較しているのはなかなかないのでは、と勝手に胸を張っていますが、どうでしょう…
ふつうにありますでしょうか…
有益な情報をお届けできるよう、これからも頑張ります。
一週間区切りの詳しい出退勤の時間などについてはこちら→日系CAの1週間のスケジュールを徹底解説。【3パターンくらい用意しました】
をどうぞ。
以上です!
つい長くなってしまった。
次回はさらに詳しい1日の流れをお話ししますね。
またお会いできますように。