こんにちは!
本日は、JALのCAの、2月のスケジュールについてお話ししていきたいと思います。
日本では2021/1/7から二度目の緊急事態宣言がなされ新型コロナウィルスを抑え込む一方、
依然としてかなり厳しい状況に立たされ続けている航空業界。
そんな航空業界の、本日はJALのCA達の今月のスケジュールについて、
1か月のうちにどのくらいフライトがあるのか、
JALのCAならではのテレワーク内容、
国際線フライトの現状(CA達のサービス、お客様の状況など)などについて、
元CAの筆者が、友人達からいただいた情報をもとにご説明していきたいと思います。
以前あげた関連記事はこちら。→ANAのCAに、4月のスケジュールを見せていただきました。【新型コロナウィルス】
JALとANAのCAに、7月のスケジュールを見せていただきました。【新型コロナウィルス】
ではまいりましょう!
最近の減便に関するニュース
国内線に関して
日本航空(JAL)は27日、2月の国内線について、羽田―伊丹線、羽田―福岡線など主要路線を含む計2926便を追加で減便・運休すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて需要予測を見直した。2月の全体の運航規模は、今月14日に発表した52%から39%まで縮小する見通しだ。
2021/1/28 読売新聞オンラインより引用
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210128-OYT1T50148/
こちらのニュースによると、JALの国内線の減便率は61%ということになります。
緊急事態宣言の影響もあり、それは、
以前こちらの記事→JALとANAのCAに、7月のスケジュールを見せていただきました。【新型コロナウィルス】
でお伝えした昨年7月の減便率より高い数字となっています。
国際線に関して
日本航空(JAL)は、2月1日から4月15日までの国際線で減便・運休を追加決定した。対象は10路線で、減便数は848便となる。
東京/羽田〜シドニー線は、2月15日まで週2便を運航する。オーストラリア政府当局による搭乗旅客数制限、2月16日以降は調整中。東京/羽田〜ホノルル線は、3月21日から4月15日まで週1便での運航を継続し、定期便名での運航とする。
2月のメルボルン線、3月のソウル/仁川と釜山線、3月21日から4月15日までのコナとグアム線の運休は決定している。
これにより、国際線の減便率は、2月が78%、3月が77%、4月1日〜15日までは75%となる。一部路線の運航計画は未決定のため、数値に含んでいない。
2021/1/18 traicy HPより引用
https://www.traicy.com/posts/20210128197048/
昨年4〜7月の時点では90%の減便率でしたので、若干回復していますね。
なんとも良い兆しですが、それでもコロナ依然と比べるとなかなかな数字です。
JALのCAの、2月のスケジュール
こんな感じらしいです。
ロンドンへのフライトが一本、そして大阪往復のみ。
ANAのCAの昨年4月のスケジュールとフライトタイムはそこまで変わらず、人によってばらつきがあり、5〜25時間ほど。
やはり国際線が入ると一気に増えるようです。
行き先で考えると月に1〜3都市といったところ。
コロナ以前のJALのCAのスケジュール→ANAとJALのCA 一ヶ月のスケジュールを徹底比較。【現役CAの実際のスケジュール公開】
と見比べると、1/4〜1/15くらいまでフライトが減っているということがお分かりいただけるかと思います。
ただANAのCAのスケジュールと大きく異なる点が、
以前これらの記事→ANAのCAに、4月のスケジュールを見せていただきました。【新型コロナウィルス】
JALに関する最近のニュースをまとめてみた。【新型コロナウィルス】
でちらっと触れた、「テレワーク」がスケジュールのうちかなりの日数を占めているということ。
なのでよくよくANAのCAのスケジュールと見比べてみると、意識がなんとも高い。
JALのCAの、「テレワーク」について
先述したように、スタンバイより多いJALのCA達が行っている「テレワーク」ですが、
まあほとんどの方が想像する通りのもので、
内容は職位によるのですが、たとえば、
・航空業界以外の、一流レストランやホテルなどのサービスについて研究しまとめレポートを上司に提出し、新人〜大先輩の8人前後で構成されるグループ内で共有する
・英語学習として、機内で使えるフレーズを学んだり、正しい発音ができているか実際に話してみて上司にチェックをされる
・機内で起こりうる安全関連事象や傷病人への対応方法(詳しくはフライト事件簿①〜③をご覧ください)などのケースワークをする
などなど。
元CAのミモからすると、新型コロナウィルスが到来する前のCAのスケジュールに既に存在していた2か月に1回ほどの地上訓練を、頻繁に自宅でやっている、そんな印象です。
だいたい10:00〜17:00の間、自宅にて行うようです。
JALの国際線フライトの現状
聞いた話はこんな感じです。
ファーストクラスにお客様は基本ゼロ
緊急事態宣言が発令されてから、
JALのファーストクラスが設定されている大型機777-300ERはアメリカ路線を飛んではいるが、
ファーストクラスには基本的にお客様はいらっしゃらないそう。
そりゃそうですよね、そもそもお客様の数が減るんだから、需要もその分減るわけで…
せっかくのファーストクラスに大金を払うのであれば旅行も存分に楽しめる(と期待した)コロナが落ち着いた頃がいいですからね。
なのでファーストクラス担当CAは、その腕前を発揮する事なく、サービスが始まればビジネスクラスやエコノミークラスに遠征しお手伝いをするポジションにつくようです。
訓練を経てファーストクラスの乗務資格を取得したCAにとって、日々消化不良になってしまっています。
通常13人で飛ぶところを11人で飛んでいる
上述した777-300ERは満席を想定するとCAは13人いなくてはならないのですが、
航空法に従うと、お客様の人数によっては、“安全を確保できるCAの最低人数“なるもので飛ぶことも可能なので、
現在はほとんどその最低人数なる-2人の11人で飛んでいるそう。
よくこの機材で飛んでいたミモからすると、777-300ERは13人のイメージしかないので、なんかCA足りなくない?とソワソワしそうでなりません。
クルーバンクで休める時間は通常時の倍になった
以前こちらの記事→CAの1日の流れ。その仕事内容とは。【国内線と国際線の違い】
で国際線CAの一日について流れをご説明していますが、
アメリカやヨーロッパなどの長距離フライトでは、
こちら→CAの秘密の休憩室についてこっそりお教えします。【お客様は絶対に入れない?】
のシークレットスペースにてCA達は仮眠をとることが可能です。
通常時ですと、フライトタイムと休憩時間の割合は、
ニューヨーク…13時間のうち2〜3時間
ロサンゼルス…9時間のうち1時間半
このくらいなのですが、これが新型コロナウィルスの影響によるお客様の減少により、
ニューヨーク…13時間のうち4〜5時間
ロサンゼルス…9時間のうち3時間
に現在なっているということです。
ほぼ倍ですね。
恐ろしい事ですが、働くCAからすると…なんとも…
ステイ先で元気になってしまい寝れない
という感じで休憩時間がびっくりするほど増えているので、
その間にがっつり寝てしまうと、ステイ先のホテルに着く頃にはピンピンしているCAも多い模様です。
1年ほど前に退職したミモですが、記憶の限り、ホテルに着く頃にはもう一刻も早く横になりたかった。
それが現在、体力が有り余ってしまっているCAもいるとのことで、ステイ先での時間も、なんだか有意義に使えそうな、そんな気がします。
(勉強とか、趣味の時間に当てられそう)
さいごに
本日は、JALのCAの、2月のスケジュールについてお話ししました。
現状として、JALのCA達は副業する暇もないくらいテレワークをしている、ということになりますが、
一方のANAも、班によっては課題なるものが出されたりと、何もやっていないわけではないようですが、
…やはりこのJALの意識の高さはすごい。
いつか来るアフターコロナの世界で他のエアラインと差をつけることができるよう、
今の期間をポジティブに捉え、前進しようとしています。
当のCA達は、テレワークでちょっとややこしい課題があったり、ANAに比べ拘束感が否めないので、
面倒くさいなーなんて思ってしまっている人もちらほらいると風の噂で聞きましたが。
でも頑張ってます。
なんだか応援したくなるし、
乗りたくなりますよね。
以上です!
またお会いできますように。